隠蔽によるセキュリティ
目次
| 英語 | security through obscurity |
|---|---|
| 対になる原理 | ケルクホフスの原理 |
| 早い時期の批判者 | アルフレッド・チャールズ・ホッブズ(1851年) |
隠蔽によるセキュリティ(security through obscurity)は、システムの設計や仕組みの詳細を隠すことで安全を高めようとする考え方である。本の間に紙を挟んで隠すことや、Web ブラウザの版の番号を偽ることがその例にあたる。単独の対策としては不十分とされ、標準化団体も勧めていないが、ほかの対策を補う一層としてなら意味がある場面もある1。
歴史
この考え方へ早くから反対したのは錠前師のアルフレッド・チャールズ・ホッブズである。1851年、彼は当時最新の錠を公衆の前で開けてみせた。錠の欠陥を公にすれば犯罪者が悪用するという懸念が出たとき、彼は、悪党は自分の仕事に熱心で、我々が教えられることよりずっと多くをすでに知っていると答えた1。
この主題を正面から扱った文献は少なく、セキュリティ工学の本は、引くとすれば1883年のケルクホフスの原理を引く1。
ケルクホフスの原理
オーギュスト・ケルクホフスが19世紀に唱えた原理は、システムの安全は設計が知られないことではなく、鍵だけに依存すべきだとする。ロス・アンダーソンは核兵器の指揮統制での秘密と公開をめぐる議論を、この原理の現代版だと述べている1。
標準での扱い
アメリカの NIST が出した SP 800-123 は、システムの安全を実装やその構成要素の秘密に頼るべきではないとしている。MITRE の共通脆弱性タイプ一覧(CWE)は、隠蔽によるセキュリティに頼ることを CWE-656 として載せている1。
評価
システムの作りを知っていることと、隠すことや偽装することは別の話である。運用上のセキュリティで隠蔽が役に立つかは、ほかの良い対策の上に重ねて使うか、それだけで使うかで決まる。独立した一層として使う隠蔽は、有効な道具とみなされている1。
出典
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